真夏のバスケコートの表面温度|炎天下13時、アスファルトとタイル5モデルを実測比較
「樹脂のスポーツタイルは涼しい」──販売していると、そう説明したくなる場面がよくあります。ただ、わたし自身それを疑っていました。プラスチックが本当に夏の直射で涼しいのか、と。
なので、実際に測りました。放射温度計を持って、炎天下の駐車場コートで、アスファルトとMAKACの各モデルを並べて。結果は都合よくも悪くもなく、そのまま出します。
先に結論だけ言うと、当日の気温は約38〜39℃、その炎天下の13時にアスファルトが65.2℃、タイルは51〜57℃。タイルのほうが明確に低い、というのが実測の答えでした。
まず、13時の実測値

下の表が、同じ場所・同じ時刻・同じ温度計で測った一覧です。当日の気温は気象データで約38〜39℃、その中での各面の表面温度です。
| 対象 | 色 | 13時の表面温度 |
|---|---|---|
| アスファルト | 黒 | 65.2℃ |
| FLEX-S | グレー | 57.2℃ |
| DOT | 青 | 53.6℃ |
| FLEX-X | 赤 | 53.6℃ |
| FLAT | 青 | 52.4℃ |
| LOOP | 赤 | 51.0℃ |
ご覧のとおり、タイルはどのモデルもアスファルトより8〜14℃低いという結果でした。「涼しい」と大げさに言うつもりはありませんが、少なくとも一番熱いのはアスファルトのほうです。
一点だけ正直に補足しておくと、今回使ったのは非接触の赤外線温度計(A&D AD-5617)で、ツヤのある樹脂はこの手の温度計だと実温よりやや低めに出ます。なので実際の差はこの数字より少し縮まると見てください。それでも、アスファルトが頭ひとつ抜けて熱いという傾向は変わりません。
各モデルを1枚ずつ





熱さを分けるのは素材より「色」だった
測っていて一番はっきり出たのは、素材そのものの差ではなく色の差です。タイルの中で突出して高かったのがグレーのFLEX-S(57.2℃)で、一番低かったLOOP(51.0℃)とは約6℃ちがいました。同じ樹脂でも、色が濃いほど日射を吸い込んで熱くなるわけです。
逆に、赤と青のあいだにはきれいな差は出ませんでした。LOOP(赤)が一番低く、FLEX-X(赤)とDOT(青)は同じ53.6℃。なので「濃い=必ず熱い」と単純化はできません。実用的な結論はシンプルで、暑さを最優先するなら、グレーのような濃い色より明るい色を選ぶと数℃有利、ということです。大きな面積に濃色を使うデザインを考えているなら、この数℃を頭に入れておくといいと思います。色の決め方そのものは〔コートの配色・デザインの決め方(court-color-design-guide)〕でまとめています。
17時──タイルの本当の強みは「冷めやすさ」だった
ピーク温度以上に差が出たのが、夕方の冷め方です。同じ場所を17時に測り直すと、タイルはどのモデルも40.8〜41.6℃まで下がっていました。当日の気温が38〜39℃ですから、ほぼ外気温と同じ、素手で触れるレベルです。ところがアスファルトは、まだ54.6℃。日が傾いてもなかなか熱が抜けません。


13時と17時を並べると、この差がはっきりします。
| 対象 | 13時 | 17時 | 下がった幅 |
|---|---|---|---|
| アスファルト | 65.2℃ | 54.6℃ | −10.6 |
| FLEX-S(グレー) | 57.2℃ | 41.4℃ | −15.8 |
| DOT(青) | 53.6℃ | 41.6℃ | −12.0 |
| FLEX-X(赤) | 53.6℃ | 41.6℃ | −12.0 |
| FLAT(青) | 52.4℃ | 40.8℃ | −11.6 |
| LOOP(赤) | 51.0℃ | 41.4℃ | −9.6 |
厚いアスファルトやコンクリートは大量の熱をため込む蓄熱体なので、日射が弱まっても熱がなかなか抜けず、夜まで放出しつづけます。一方で薄い樹脂タイルは熱容量が小さく、下に空気層と排水構造があるぶん、日が傾くと一気に冷めます。とくに13時に一番熱かったグレーのFLEX-Sが15.8℃も下がったのは、日射さえ消えれば濃い色ほど早く落ちることを示しています。
家庭のコートで子供が遊ぶのは、日が少し傾いた夕方が多いはずです。その時間帯に、アスファルトが54.6℃でタイルが41℃前後。ピークの数字より、この夕方の実温差のほうが、生活実感に近いと思います。
そもそも、タイルの熱さが実害になりにくい理由
今回ピーク温度でもアスファルトより低かったわけですが、それ以前に、バスケットコートの「熱さ」は裸足のプールサイドや遊具ほど深刻になりません。理由は単純で、バスケはシューズを履く競技だからです。表面のピーク温度が肌に触れつづける場面が、そもそもほとんどありません。
もうひとつ大きいのが冷めやすさです。厚いアスファルトやコンクリートは大量の熱をため込んで夜まで放出しますが、薄い樹脂タイルは熱容量が小さく、日陰や夕方で一気に温度が落ちます。下に空気層と排水構造があって母材からの熱も伝わりにくい。夕方以降にプレーするなら、この差はさらに効いてきます。
そして、アスファルトは黒しか選べませんが、タイルは色を選べます。暑さ対策のレバーを自分の手で持てるのはタイル側だ、というのが測ってみての実感です。
まとめ
実測してわかったのは、タイルはアスファルトより明確に低温で、色ではグレーが一段熱く、そして夕方には速く冷める、という3点でした。「なんとなく涼しそう」ではなく、数字で確かめて、都合の悪い部分も含めてそのまま出しています。暑さが気になるなら明るい色を選ぶ、が一番実用的な答えです。暑さそのものへの備えは、夏場の熱中症対策とスポーツタイルの遮熱効果で対策側からまとめています。
自分の庭やコートのサイズで具体的に検討したくなったら、MAKACのコートシミュレーターで色を試しながら設計できます。
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費用の全体像は、自宅バスケットコートの費用|23万円〜サイズ別の実額を全公開でまとめています。